三座建築事務所
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大任交通公園駅舎休憩所
   
□概要
建築主:大任町
所在地:福岡県田川郡大任町
建物用途:休憩所・公衆便所
建築面積:79.49u
延べ面積:59.62u
構造・規模:木造平家建
竣工:2017.04
□CONCEPT
 大任町の交通公園構内には、石炭産業で栄えていた頃の石炭を輸送するため小倉鉄道が大正3年(1915年)に開設した梅田駅(昭和18年(1943年)に国有化され添田線の大任駅に改称)が存在していた。1950年後半より石炭からのエネルギー変換に伴い、筑豊地区を始めとする石炭産業の斜陽化と伴に、昭和60年に廃止されている。
 曾ての添田線は現在、大任町を縦断する町道大任中央線として本町のシンボルとなる緑化整備が進められており、2010年には“おおとう桜街道(道の駅)”が併設され、又、「花としじみの里 おおとうマラソン」などのイベントが開催されている。交通公園には駅の成立を示す看板も建てられて、70年の歴史があった駅であることを誇示している。
 交通公園は昭和62年に整備されて29年を経過し、施設の刷新化が求められているなか、今回整備した休憩所・公衆便所は、公園施設で最も利用頻度が高いゲートボール場(2面)に併設して整備している。当該施設は、地域住民にとって曾ての大任駅を懐古させる復刻イメージを踏襲して設計を進めており、地域活性化の一翼を担えれば幸いである。